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ハンダ付け(半田付け)職人のはんだ付けblog

2009.03.13

はんだ付け講座(2009.03.11)

659f1ca4.jpgこんにちは、はんだ付け職人です。



先週に引き続き「ハンダゴテの選び方」についてのお話です。



語弊を恐れず言いますと、「温度調節機能つきのハンダゴテ」を

選ぶようにしてください。そして、コテ先温度が350℃近くに調整

できたほうが良いです。



最近では、電子部品の小型化が進み、基板の集積度も増しています。

さらに基板は集積度を増すために、片面基板から、両面、多層へと

変化しています。



 ※多層基板=パターン回路(銅箔)をサンドイッチのように重ね、

       スルーホールと呼ばれる穴の内壁の銅箔によって

       各層の回路を接続して回路を形成している。



このため、基板はその内部にも回路となる銅箔を含んでいるため、

ハンダ付けの際には、大きな熱容量が必要となってきています。



逆に電子部品は、小型化して密集しているために、大きなコテ先では

ハンダ付けできなくなってきています。



大きな熱容量が必要なのに、大きなハンダゴテ(コテ先)が使えない

という矛盾した条件が、ハンダ付けに求められるようになってきてい

ます。



従来の温度調節機能の付いていない「温度飽和型」と呼ばれるハンダ

ゴテは、発熱量が大気中へ逃げる放熱量とつりあう450℃~520℃程度まで

コテ先温度を上げています。



このコテ先を、母材と糸ハンダに触れることにより(母材と糸ハンダへの

放熱とハンダの溶解熱)一時的にコテ先温度を下げて、ハンダ付けに最適な

250℃という条件を数秒間作り出してきました。



このためには、母材とコテ先の接触している面積を大きくしてやって、

母材への放熱量を確保してやることや、コテ先を当てている時間を

ベテランの勘によりコントロールすることが必要です。



ところが、最近の基板と電子部品は前述のように変化してきており

電子部品と基板の熱容量の差が極端に大きくなっています。



多層基板ではスルーホールを介してしかコテ先の熱が伝わらないために

裏面のパターンの温度を250℃まで上げるためには、かなりの時間が掛かる

ようになってきています。



まして、部品が小さくてコテ先との接触面積が小さくなってますから

なおさら、条件は悪くなっています。



こうなると、「温度飽和型」のコテ先温度が450℃~520℃もあるハンダ

ゴテを使うとどうなるかというと、ハンダ付けに最適な温度条件を

作り出す前に、こて先温度が飽和温度に近い温度まで戻ってしまいます。



電子部品の耐熱温度は300℃程度のものが多いですから、まず電子部品が

危うくなります。また基板もこれほどの高熱になると損傷しやすくなります。



さらに、コテ先には酸化膜が覆いますから、さらに熱が伝わらなくなり

「おかしいな?」と感じた作業者はコテ先をゴネゴネ・・と動かします。



こうして、ハンダ付け対象物を破壊するリスクが高くなります。



また、それを避けるために、早い時間でハンダ付けを修了させようとすると

ハンダ量が多くなり、熱不足のいわゆるイモハンダと呼ばれる不良が

発生しやすくなります。



これらのことを総合して考えると、特に初心者の方は「温度調節機能つき

のハンダゴテ」を選ぶようにしたほうが良いですね。



初心者=安物 という公式はスポーツでも当てはまりません。ゴルフでも

スキーでも、昔の道具は難しかったですが、今の最新の道具を使えば

最初からそこそこ楽しむことができます。



・・というわけでこの話長くなりそうです。

しばらく連載させていただきます。すみません。





では、明るいハンダ付けを!

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